ゼロエネルギー住宅には欠かせない「断熱対策」。
今回は壁の断熱のお話しです。
外壁の断熱リフォームでは、
断熱材を入れる断熱補強も可能ですが、
それでは壁を取り壊す大がかりなリフォームとなります。
コストと効果を両立させて施工方法をご紹介します。
■断熱・遮熱効果のある外壁塗料を塗る
外壁塗料の中には、塗装するだけで断熱・遮熱効果を発揮する商品があります。
断熱効果があるということは、紫外線も効率よく反射するので
太陽光による劣化も少なく、耐久性も高いです。
また、カラーダリエーションも豊富です。
プロのアドバイスのもと、
適切な効果を得られ、自宅のデザインに合う断熱・遮熱塗料を選びましょう。
■既存の壁にカバー工法で金属サイディングを施工
デザインやカラーバリエーションも豊富で、壁材に多く用いられる金属サイディング。
断熱効果を併せ持つ商品も、各社から多数出ています。
金属サイディングはカバー工法(既存の壁の上から重ねて施工すること)ができるので
工事も簡単です。
工事中でも、騒音や粉じんが出る心配もなく、
通常通り室内で生活を送ることができます。
引っ越しや仮住まいの費用を削減できるメリットもあり、
工事費用や工事期間ともに抑えた断熱施工のリフォームを叶えてくれます。
また、壁と壁の間に空気の層ができ、そこに熱をため込むことで
断熱性能が高まる効果も期待できますよ。
金属サイディングは金属の表面に断熱材が裏張りされています。
外壁材自体に断熱効果をもたせることで、建物全体の断熱性能がアップします。
■住まいの断熱性能を高めることで「ヒートショック対策」ができる!
温度の急激な変化により血圧が大きく変動することで起こる健康被害「ヒートショック」。
これが原因で、心筋梗塞や脳梗塞、失神などを起こすことがあります。
ヒートショックの典型的な例には、
入浴時の急激な血圧低下により失神して、
浴槽で溺れて死亡するケース。
東京都健康長寿医療センター研究所の調査によりと、
2011年には約1万7,000人もの方がヒートショック関連の事故で
入浴中に急死されています。
その数は、交通事故による死亡者数4,611人を大きく上回ります。
ヒートショックが尤も起こりやすい場所は、冬場のトイレや浴室と言われています。
効果的な対策としては、冷え込んだトイレや浴室を暖房器具で暖めること。
加えて外壁や窓の断熱対策を行えば、
暖房器具の光熱費を抑えられ、外気温の影響を最小限にすることができますよ。