雨漏りのメカニズム(スレート屋根)

天井から水がしたたり落ちてきた!

 

壁の角にシミができている!

 

こんな症状で、発覚する我が家の雨漏り!

 

しかし、雨漏りは、突然発生するものでは無く、

実は、雨漏りの数ヶ月前から徐々に進行し、

大雨や台風、梅雨の長雨をきっかけに、一気に表面化しているんです。

 

ですので、雨漏りに気づいたときには、

屋根裏や、壁の中が大変なことに!!!

なんてことも、少なくありません。

こうなると修理も大変です。

 

今回は、雨漏を早期発見し、修理費を最小にするために、

住宅で多く使われているスレート屋根(コロニアル)の事例で、

雨漏りのメカニズムを紹介します。

 

※あくまでも簡単な雨漏りの仕組みです。新しい住宅では

さらに雨漏りに強い構造になっています。

 

 

 

1.スレート屋根(コロニアル)の構造

 

屋根の基礎部分(野地板)に防水シートを敷き詰め、

その上から、釘を基礎部分(野地板)に貫通させて固定します。

 

スレート屋根の構造

 

 

 

天井裏に潜り込むと、貫通した釘の先端が見えます。

 

 

2.天井裏への雨水の進入

 

屋根を固定の際に釘を貫通させていますが、

その上に、次の屋根材が覆いかぶさります。

 

ですので、釘穴が直接雨に触れることはありません。

 

釘穴から雨水が

ですが、左上の写真を見ていただくと、

屋根が重なっていた釘穴の部分にも

雨水による汚れの跡があります。

 

これは強風や、毛細管現象により

雨水が逆流した跡です。

 

1度や2度の少量の雨水の浸入であれば

天井裏で雨漏りが発生していても、室内まで雨水が到達することはありません。

 

しかし、徐々に屋根の下地が傷んでき、

その都度、浸入する雨水の量も増えてきてしまいます。

室内からはわかりませんが、実は雨漏りが進行し始めている状況です。

 

 

 

3.室内への雨水の到達

 

傷みだした屋根は、傷みが進行することはあっても、

状態が自然治癒することはありません。

 

この状態が長く続き、ある日

大雨や台風、梅雨の長雨をきっかけに、

室内まで雨水が到達しているんです。

 

多くの雨漏りの場合、台風や長雨が直接の原因では無く

以前から雨漏りは進行していたんです。

雨漏り大変

 

室内からは、今日初めて雨漏りが発生したように感じますが、

数ヶ月前から屋根の傷みは進行しています。

 

その結果、気がついたときには屋根の下地が腐っていたり、

壁の内部にカビが広がっていたり、

傷んだ木材が、ダニやシロアリなどの害虫のすみかになってしまっていることも。

 

 

 

まとめ:早期解決のために

 

日常の生活の中では、天井裏で発生している雨漏りに気づくことは

なかなか難しいのが現状です。

また、脚立をたてて天井裏をのぞいたり、

天井裏に入り込むのも、天井は板が薄いので、とても危険です。

 

天井のシミなど、目に見える兆候がでたら

すぐに業者に無料調査をしてもらってください。

 

雨漏りも初期の段階ですと、ほとんどの場合で

雨漏り箇所だけの修理ですみます。

 

 

 

「シミなどが小さいから」、

 

「台風以外の雨では、雨漏りしないから」

 

などの理由で放置しておくと・・・

 

屋根以外の天井や壁紙、ひどい場合には

一部の壁や柱など大がかりな修繕まで必要な事態を招いてしまします。

 

こうなると、修理費用も工事期間も大がかりになってしまいます。

 

 

雨漏りも、体の健康と同じく、

早期発見、早期対策をしていきましょう。

 

★★お勧め記事 「雨仕舞(あまじまい)って何?」

★★お勧め記事 「ここが多いぞ!屋根の雨漏りワースト5」