各種屋根材の出荷動向
「屋根の材質っていろんな種類があるけれど、何が人気なのかな?」と疑問を持ったあなた!
お答えしましょう!
【各屋根材 出荷動向】
少し前の統計ですが、2013年の各種屋根材の出荷動向を見てみましょう。
金属屋根、粘土瓦、スレート系と3つのカテゴリーで分けてあります。
ご覧の通り、金属屋根が5割を超えています。
「金属屋根」と一言であらわしてもガルバリウム鋼板、アルミ、ステンレス、銅板など
様々な素材が含まれています。
この出荷統計は「住宅用」のみではなく、住宅も含まれれば倉庫や工場、
公共施設などの大型施設屋根も含まれますし、神社仏閣も含まれると推測されますが
かなり多くの建物に金属屋根が使用されていますね。
「粘土瓦」「スレート系」も同じで、素材の違いや用途の違いなどあります。
【各屋根材 出荷動向】
次は年度別、出荷動向です。
2005年から2013年の各屋根材の出荷動向グラフです。
2009年を境に、金属屋根材は右肩上がりなのに対し、粘土瓦・スレート系はほぼ横ばいです。
金属屋根メーカーとしては、金属屋根材が出荷を伸ばしているのは嬉しい限りです。
上記のように、様々な用途が混ざっているので、
瓦・スレートから金属屋根がシェアを奪っている…とは一概には言えませんが、
確実に金属屋根のニーズは高まってきています。
多少ですが、東日本大震災があった2011年以降は
金属屋根の出荷が伸びているように見えます。
【 各素材のメリット・デメリット】
それぞれの素材にはメリットデメリットがあります。
地域によっては金属屋根が向いていない地域もあります。
軽くて地震に強い金属屋根ですが
たとえば、沿岸地域ですとサビてしまう金属素材もあるので
気をつけなければなりません。
瓦屋根は日本ならではの伝統感と重厚感があるゆえに、
豪雪地帯には向きません。
その重量の関係で、
雪が積もると家が持ちこたえられなくなる可能性がありますし、
雪が溶けた時に雪解け水が入り込んでしまい、
雨漏りしてしまう可能性もあります。
実際、東北地方や北海道では瓦屋根が少ないです。
スレート系ですと、主流は化粧スレートといって
セメント・人工繊維・天然繊維を材料にして薄く加工後に着色した物です。
値段もお手頃でカラーバリエーションもあるので
多く使用されます。
スレート=アスベスト(石綿)という概念が定着していますが、
現在は2006年に法律でアスベスト含有率が0.1%を超える製品の
製造、輸入、使用などを禁止されています。
今からアスベストが入っている屋根材を使用することはできないので
安心してお選び頂けますが、現在のお住まいがスレート屋根で、
リフォームを検討しているという場合は注意が必要です。
築年数によりアスベストが含まれている製品かもしれませんので、
撤去の際に飛散させないような工夫が必要です。
人気のものを選ぶのも良いですが、お住まいの地域性や築年数、
性能などをよく比較して、お選び頂くのが一番ですね。