屋根ってどんな素材があるの?

家の屋根を上から眺める機会はなかなかないですね。

そのため見落とされがちですが、

直接日光や風雨に晒され続けている屋根の劣化は静かに始まっています。

新築から年数を重ねているのなら、

一度状態をチェックすることをお勧めします。

 

一般的な屋根に多い素材である

「スレート系」「粘土(瓦)系」「金属系」の3種類について紹介します。

 

004

 

■スレート系

セメントとつなぎ材を混合して作られる薄い板状の瓦のこと。

軽量で安価、種類も豊富で一般的な新築住宅で使用される屋根素材です。

 

ただし、スレートの防水能力は表面の皮膜頼みのため、定期的な塗装が必要です。

劣化すると瓦の割れやヒビ、浮きなどによる雨漏りや

紫外線による褪色(色あせ)やこけの繁殖なども見られます。

2004年(平成16年)の製造禁止まではつなぎ材にアスベストが使われていて、

近年その発がん性が社会問題になっています。

 

耐久性は7~8年。

手っ取り早く塗装リフォームがされますが、

見た目は綺麗でも、劣化などの根本的問題は解決されません。

 

■粘土(瓦)系

粘土を使った焼き物の瓦。

伝統的な和風住宅によく似合います。

瓦の寿命は長く、褪色もほとんどありません。

断熱性、遮音性にも優れていますが

他の材質の屋根材よりも重く、軒先のたわみや耐震性に不安が残ります。

また、瓦は長持ちでも瓦を固定する漆喰や土は

徐々に劣化していきます。

放置すると漆喰が剥がれ、瓦のズレ、浮きなどが起こります。

瓦のずれた部分から雨水などが内部に浸入する可能性もあるため、点検は毎年行うのがベストです。

 

■金属系

以前から屋根材として広く使われてきたトタンは

材料費が安く、工期も短い。

しかし、その反面、褪色が早く、サビやすいというデメリットがある。

放置しておくとサビから腐食、破損へと進んでしまいます。

また、耐久年数が10年前後のため、

定期的なメンテナンスも必要です。

一方、現在の金属屋根材で主流のガルバリウム鋼板は、トタンに比べて3~6倍の耐久性があります。

軽量で屋根のリフォームにとても適しています。

また、ガルバリウム鋼板よりもさらに高耐久な

「SGL(エスジーエル)」が鋼板メーカーから発売されています。

金属屋根は軽量なので、既存スレート屋根に被せる方法もできます!

瓦に被せるのはさすがに無理ですが…

トタン屋根を撤去せずにそのまま被せることも工法としてはありますよ!