アラジンランプは板金ランプ!?
アラジンランプは板金ランプ!?
いったい何のこと???
そう思われますよね。
今回は「全国建築板金競技大会」をご紹介致します。
後ほど、アラジンの魔法のランプと、板金の種明かしをしますので、
少々お付き合い下さい。
「全国建築板金競技大会」
金属屋根の工事職人を含め、金属板を加工する技能者を「板金職人(ばんきんしょくにん)」と言います。
建築板金競技大会は屋根の板金職人も含め、建築の様々なシーンで活躍する板金職人の統一大会です。
その板金技術の向上、次世代の職人を育成を目的に開催されるのが
「全国建築板金競技大会」です。
参加資格は第一線級の板金職人はもちろん、
異業種や、学生などの参加OKで、
唯一の条件は「 ものづくりを極めたい 」という強い思いだけです。
大会は2つの部門からなります。
1.技能競技
板金の「切る」「折る」「叩く」「繋ぐ」技術の正確さを競うもので、課題の図面を元に制限時間内に加工を行います。いわゆるスゴ技職人が集まります。
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2.建築技術
イメージを図面という形に具現化する能力を競うもので、課題の建物条件、施主の要望などから実際の建築図面を書き上げます。理解力と図面の知識、発想力が問われます。
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金属屋根工事ではこの「技能」が出来映えを左右します。
では、どのような競技が行われるのか?
実技競技の内容
試験会場で制限時間内に課題の板金作品を造ります。
道具は全て指定の物で、職人の「腕」のみが出来映えの差となります。
毎回事前に課題は発表され、参加者は大会までに練習を重ね本番に挑みます。
ただし!
この課題が一筋縄ではいかないくせ者です。
来年2017年の課題はこちら
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アラジンランプ!!
そう、「アラジンの魔法のランプ」です。
これを平たい銅板のみで造りあげます。
・細かいカット、折り曲げ作業
・滑らかな曲面加工
・複雑な形状
・もちろん、ランプとして水漏れ厳禁!
と、金属屋根の施工において最も難しい技術を全て盛り込まねば実現出来ない
高難易度のお題です。
このお題を各参加者は、事前の修行を重ね、
当日はたった一人で、時間内に造りあげます。
競技大会は
職人同士の腕の見せ合い、切磋琢磨の場となっております。
この様な試みで常に技を磨き、
江戸時代から始まる金属屋根の伝統技法を継承するだけでなく、
今も現在進行形で金属屋根の板金技術は進化しております。
みなさまのお宅の金属屋根は新しい物で有りながら
江戸時代より脈々と続く板金技術のDNAが受け継がれています。