金属屋根の形状の種類

金属屋根」と言っても素材、形状、性能など実に様々です。

今回は、金属屋根の「かたち」についての説明を致しましょう。

 

まず、大きく分けて

・縦葺き

・横葺き

・平葺き

・瓦型

・菱葺き

・折板

…などが代表的です。

 

【縦葺き】

まず、【縦葺き】から見ていきましょう。

トタン2

縦葺きは屋根の頂上である棟から軒先に向かってハゼが降りている葺き方です。

ハゼとは屋根材と屋根材のつなぎ目のことです。

金属屋根、トタン屋根というとこの形状を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

ハゼの部分の形状・仕様によってまた細分化されます。

・キャップ型

・嵌合型

・瓦棒形

・フラット型 …などなど。

 

フラット型はハゼと屋根面が同じ高さにあるもの。

平になって美しくもありますが、雨漏りには充分気をつけなければいけません。

 

【横葺き屋根】

横葺き

写真 シンプル横葺き屋根 タイマルーフM型

横葺き屋根は、棟と平行に、段々に降りてくる屋根のことです。

製品によっては横一直線に見えたり、互い違いの千鳥に見えたり、

横の段があまり目立たないものや反対に段を強調して重厚感を持たせるようなものもあります。

「断熱材一体型」製品が各金属屋根メーカーからだされているのもこの横葺き屋根が多いですね。

 

【平葺き】

①平葺き

 

基本的には横葺き屋根と同じですが、横葺きのようにあまり段が強調されない工法です。

特に銅板などで「一文字葺き」や「在来工法」やとして広く用いられています。

現場での加工もしやすいので、

社寺建築では美しさの象徴でもある曲線を良く表せるので多く採用されています。

 

【菱葺き】

少し郊外へ行くと、「菱葺き」の屋根を見かけたりしますが、これも平葺きの一種です。

②菱葺き

より屋根の意匠を美しく見せたい場合に使われますが、

現場での取り付けに手間がかかるので織人の腕の見せ所となります。

 

【瓦型】

P1020556

写真 金属瓦 カナメルーフ

伝統的な粘土瓦や洋瓦を金属で模した屋根のことです。

一見すると、本物の瓦と見紛うほど、重厚感や質感を再現します。

社寺建築で多く見られる「本瓦葺き」を再現したものもあります。

もちろん、瓦と比べると軽量化されるので地震対策にお勧めです。

 

 

【折板(せっぱん)】

折板

工場や倉庫、カーポート、体育館などの鉄骨建物に多く使われています。

他の屋根に比べて、建物に合わせて長さを変えることが容易です。

トラックで運搬出来ない長さが必要な場合は、機械を現場に持ち込んで、

工事現場で成型をすることも出来ます。

 

以上、代表的な屋根形状をご紹介しました。

 

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